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ビフィズス菌がヒト消化管内で増殖できる仕組みの一端を解明。

(2017年 5月31日)

近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)食品安全工学科教授の芦田久は、
東京大学大学院農学生命科学研究科(東京都文京区)応用生命工学専攻教授の伏信進矢教授らと共同で、
代表的なプロバイオティクスであるビフィズス菌のムチン糖鎖利用に関わる
新規糖質加水分解酵素ファミリー129酵素の立体構造を初めて明らかにしました。

この知見により、ビフィズス菌が消化管ムチンを利用して
腸内に定着・増殖する仕組みがより明確になり、
新たなビフィズス菌増殖因子(プレバイオティクス)の開発につながることが期待されます。

本件に関する論文は、平成29年(2017年)5月25日(木)に
米国生化学・分子生物学会誌「Journal of Biological Chemistry」で公開されました。

http://www.jbc.org/
http://www.jbc.org/content/early/2017/05/25/jbc.M117.777391.full.pdf?sid=ca5f920a-87c7-44a5-a1d0-d46033ea001e

【本件のポイント】
●ヒト消化管内におけるビフィズス菌の定着や増殖に関わる酵素の立体的な構造と機能を明らかにしました。
●この酵素の基質となる物質は、腸内のビフィズス菌を特異的に増殖させるプレバイオティクスとして期待されます。

【本件の概要】
ビフィズス菌の1種、Bifidobacterium bifidumは、
消化管粘膜から分泌される粘性糖タンパク質であるムチンの糖鎖を利用して増殖することができます。
本菌がもつα-N-アセチルガラクトサミニダーゼ(NagBb)は、
ムチンのセリン残基/スレオニン残基に付加したα結合のN-アセチルガラクトサミンを切断する酵素で、
2012年に芦田らにより初めて報告され、新規糖質加水分解酵素ファミリー129が創設されました。
今回、この酵素の結晶構造を初めて明らかにし、
特異な反応機構や金属イオンによる基質認識機構をもつことを見出しました。

【掲載誌】
雑誌名:Journal of Biological Chemistry
論文名:The First Crystal Structure of a Family 129 Glycoside Hydrolase
from a Probiotic Bacterium Reveals Critical Residues and Metal Co-factors
著 者:Mayo Sato, Dorothee Liebschner, Yusuke Yamada, Naohiro Matsugaki,
Takatoshi Arakawa, Siobhán S. Wills, Mitchell Hattie, Keith A. Stubbs, Tasuku Ito,
Toshiya Senda, Hisashi Ashida, and Shinya Fushinobu

図1
図1.NagBbの全体構造

【 関連リンク先 】

食品安全工学科


( 教員情報詳細 )

芦田 久教授

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